【書評】科学がつきとめた「運のいい人」|運は自分次第!強運の人だけがやっている「思考」と「行動」

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【書評】科学がつきとめた「運のいい人」|運は自分次第!強運の人だけがやっている「思考」と「行動」

「なぜ、あの人はいつもチャンスに恵まれているのだろう?」
「どうして、私の人生は思い通りにいかないのだろう……」

そんなふうに、誰かのきらびやかな日常を羨ましく思うことはありませんか?

  • 大切なプレゼンで、いつも都合よくフォローが入る同僚。
  • 立ち上げた企画が、ことごとく時代の波に乗るクリエイター。
  • 予期せぬトラブルを、なぜかプラスの展開へ変えてしまう知人。

世の中には、まるで幸運の女神にひいきされているかのような「運のいい人」が存在します。

一方で、努力を重ねているにもかかわらず、タイミング悪く不運に見舞われてしまう方も、きっと少なくないはず。

もし、あなたが「自分は生まれつき運が悪い人間だ」と諦めかけているのだとしたらーー

村上 亮一

それは、大きな誤解かもしれません。

今回ご紹介する一冊、中野信子氏の著書『科学がつきとめた「運のいい人」』は、そんな「運」の正体をオカルトではなく、脳科学や行動科学などの視点から徹底的に解き明かした書籍です。

本書を読めば、運とは生まれ持った固定的な資質ではなく、自らの考え方や行動パターンによって、主体的にコントロールできる「後天的な技術(スキル)」であることが理解できるはずです。

村上 亮一

この記事では、マルチクリエイターとして、日々さまざまな創作活動や表現方法を模索している私の視点から、本書が提示する「運をキャッチする技術」について深掘りしていきます。

運という目に見えない流れを自らの手で引き寄せ、納得感のある人生を切り拓くために、運の科学的な真実を一緒に紐解いていきましょう。

目次

運の本質と科学的な定義|運は本当に不公平なのか?

まず、私たちが最初に知るべきなのは、「運」という事象の本質的な公平性についてです。

多くの人は、運というものが「特定の個人に偏って注がれる不公平なもの」だと信じています。

しかし、科学的な見地から見れば、運や不運は天文学的な確率のなかで、「誰の身にも完全に平等に起きている事象」に他なりません。

それゆえ、幸運の種も不運の兆候も、この世界に生きるすべての人に対して、”等しく”降り注いでいるのです。

村上 亮一

では、なぜ現実には「運のいい人」と「運の悪い人」の格差が生まれてしまうのでしょうか?

著者である中野信子氏は、運がいい人を以下のように再定義しています。

誰にでも公平に降り注ぐ運を『より多くキャッチできる人』、不運を事前に防げる人、あるいは『不運を幸運に変えられる人』

この定義は、運が決して”受動的なものではない”ことを示しています。

つまり、幸運を敏感に察知して掴み取る力(キャッチする力)、トラブルを回避する防御力、逆境をチャンスに変える応用力ーーこれらの要素が組み合わさった結果として、客観的な「運の良さ」が立ち現れるというわけです。

村上 亮一

したがって、運とは生まれつき決まっているものではなく、その人の物事の捉え方や行動パターンを変えることで、いくらでもコントロール可能な領域だと言えるでしょう。

ところで、脳は、自分の身に起きた「目に見える事象」だけで、運の良し悪しを判断する傾向があります。

しかし、実際には私たちが自覚できていない「回避できた不運」や「逃してしまった幸運」が無数に存在しているのです。

例えば、いつも通る道で1万円を拾ったとしましょう。

その瞬間、私たちは「なんて運がいいんだ」と喜びを感じます。

しかし、もしその道を通らなかったら、交通事故に遭っていたかもしれないという「目に見えない回避」(回避できた不運)は認識できません。

逆に、もっと別の道を通っていれば、10万円を拾えていたかもしれないという「目に見えない機会損失」(逃してしまった幸運)も知る由がないのです。

このように、認識可能な一部分だけを切り取って「運が悪い」と嘆くのは、脳の主観的な偏りに過ぎません。

村上 亮一

つまるところ、客観的な全体像を見れば、どのような人であっても、受け取っている運の総量は驚くほど公平だというわけです。

生物学的・生存戦略としての運|マンボウから学ぶ「運者生存」

脳科学や生物学の観点から「運」を捉え直すと、その本質は「生き残ること(生存)」と密接に関連しています。

さて、進化生物学には、環境に最も適した形質を持つ者が生き残る「適者生存」という有名な概念があります。

しかし、数万年という長い歴史ではなく、”個体の一生”という短い時間軸で見れば、別の原理が働いていると著者は指摘します。

それこそが、「たまたま運が良かった個体が生き残る」という「運者生存」の概念です。

村上 亮一

この「運者生存」を説明する上で分かりやすいのが、マンボウの生存戦略です。

魚のマンボウは、一度の産卵で約2億7000万個という膨大な数の卵を産むことで知られています。

しかし、そのうち無事に成長して成魚になれるのは、わずか1匹か2匹程度に過ぎません。

ところで、ここで生き残った1匹のマンボウは、他の2億7000万匹の兄弟たちよりも圧倒的に優れた遺伝子(適者生存の要因)を持っていたのでしょうか?

言わずもがな、答えは違います。

生き残ったマンボウと、孵化(ふか)してすぐに食べられてしまったマンボウの間に、遺伝的な実力差はほとんどありません。

「たまたま天敵が近くにいなかった」
「たまたま海流の流れが良く、安全な場所に運ばれた」

このような、純粋な「運」によってのみ、生存する個体が決められたのです。

つまり、個体数が少ない場合や短いスパンにおいては、適者生存よりも運者生存の側面が圧倒的に強くなります。

この事実を踏まえると、私たちが今、この厳しい現実世界で息をして、生きていること自体が、とてつもない運の結果であると分かるでしょう。

実際に私たちは、数え切れないほどの事故 / 病気 / 天災などの不運を”自覚なしに”すり抜けてきたのです。

村上 亮一

したがって、”生き残っているという事実”こそが、私たちがすでに「強運の持ち主」である最大の証明に他なりません。

数学的・脳科学的な裏付け|ランダムウォークモデルと脳の「錯誤」

運の偏りを説明する上で、数学における「ランダムウォークモデル」という考え方が役に立ちます。

例えば、コイントスのように、表が出るか裏が出るかが2分の1の確率で決まるシミュレーションを繰り返してみましょう。

その結果は、数千回 / 数万回と試行を重ねることで、表が出る確率と裏が出る確率は、「正確に2分の1」へと収束していきます。

しかし、短期的な数十回の試行を取り出してみると、そこには必ず「表が7回連続で出る」「裏が5回連続で出る」などといった”極端な偏り”が発生するのです。

そして、私たちの脳は、このランダムな事象の中に存在する”短期的な偏り”に対して、無意識に「意味」や「法則」などを見出そうとしてしまいます。

村上 亮一

それゆえ、マイナスの偏りが連続したとき、運が悪いと感じる人は「これが自分の運命だ」と誤解し、そこで挑戦するのをやめて(ゲームから降りて)しまうのです。

一方で、運がいい人は「確率は長期的には必ず収束する」「次はプラスが出るはずだ」と信じて、粘り強く試行を繰り返します。

すなわち、この「試行を続けるか、途中で諦めるか」という態度の違いこそが、最終的な運の良し悪しを決定づけるのです。

また、運がいい人は、自分の「直感」を大切にする特徴があります。

そもそも、直感とは、”オカルト的な予知能力”などではありません。

脳科学における直感とは、脳がこれまでに経験してきた膨大な学習データや、過去の記憶を無意識下で瞬時に統合し、導き出した「生存に有利な判断」のことです。

脳は、論理的な思考回路(意識レベルでの計算)を通す前に、大脳基底核などをフル稼働させて、最適な答えを出しています。

村上 亮一

そのため、自分の直感的な好みや選択を信じることは、科学的にも「運(生存確率)」を最大化する合理的な手段であると言えるのです。

世界の中心に自分を据える|今の自分という「素材」を活かしきる極意

運のいい人になるための第一の絶対条件は、「今の自分を無理に変えようとしないこと」です。

多くの人は、自分を否定し、世間の標準や誰かの価値観に合わせて、自分をカスタマイズしようと必死になりがちです。

しかし、このような自己変革の努力は、脳の仕組みから見ると非常に遠回りであり、かえって運を遠ざける原因になります。

村上 亮一

なぜなら、私たちの脳の個性(神経伝達物質の分泌量や受容体の感受性など)は、遺伝的な個人差によって大部分が規定されているからです。

例えば、不安を感じにくい脳の特性を持つ人は、一見すると「怖いもの知らずで運が良さそう」に見えます。

しかし、このような特性はリスク管理能力が低く、無謀な行動で大きな破滅を招く危険性(反社会的行動の誘発など)もはらんでいます。

逆に、不安を感じやすい脳の特性を持つ人は、どこか臆病に見えるものの、細部への配慮が行き届き、リスクを未然に防ぐ能力に長けているのです。

村上 亮一

なお、脳の個性は、以下のように「環境との適合性(適材適所)」によって、強みにも弱みにも変化します。

  • 不安を感じにくい、ドーパミン分解酵素の活性が低い脳 = プレッシャーの強い営業や、大胆な金融取引に向く。
  • 攻撃性が高く、自己主張が強い脳 = 他者との交渉を有利に進める弁護士や、プロジェクトの牽引役に向く。
  • 慎重で、セロトニン分泌量が少ない脳 = 精密なデータ分析や、安全第一の管理業務に向く。

このように、自分の持っている「素材(脳の個性)」を否定するのではなく、それをどの環境で活かすかを考えること(世界の中心に自分を据えること)が、運を向上させるキッカケになるのです。

「自己一致」と自己承認|自分をVIPとして扱う生存戦略

心理学において、ありのままの現実の自分と、理想とする自分自身のイメージが重なり合っている状態を「自己一致」と呼びます。

この「自己一致」の状態にある人は、自分の長所も短所も含めて肯定できているため、内面的な葛藤が少なく、心に大きな余裕があります。

また、心の余裕は、周囲の人間に対して「敵意の少なさ」や「安定感」として伝わるため、自然と良好な対人関係が築かれ、多くのチャンスが舞い込んでくるようになるのです。

逆に、社会のルールや常識に自分を合わせすぎて、自分の価値観を殺して生きている「真面目すぎる人」は、自己不一致の状態に陥ります。

加えて、自分を殺してしまっている人は、他者から見ても”その都合の良さ”が透けて見えるため、悪質な人間(ブラック企業や搾取する側の人々など)に利用されやすく、不運を引き寄せやすくなります。

村上 亮一

したがって、運を良くするためには、常識や他人の評価よりも、自分の価値観を上位に置く「いい加減さ(柔軟性)」が不可欠です。

また、自分を大切に扱う(VIP扱いする)ことは、運を呼び込むための防衛策になります。

これには、心理学における「割れ窓理論」が深く関係しています。

「割れ窓理論」とは、建物の壊れた窓ガラスを1枚放置しておくと、その建物全体が管理されていないと見なされ、他の窓も壊されたり、周囲の治安が悪化したりするという犯罪心理学の理論です。

そして、この「割れ窓理論」の現象は、人間関係や自己認識においても全く同じように作用します。

例えば、自分自身を雑に扱っている人ーー以下のような行動をしている人は、周囲に「私は雑に扱ってもいい人間です」というサインを発信していることになるのです。

  • 穴の開いた靴下や、シミのある服を「どうせ見えないから」と放置する。
  • 1人での食事だからと、適当にカップラーメンだけで済ませる。
  • 自分の部屋をゴミや不要なもので溢れさせ、掃除を怠る。

このような状態を放置していると、他人も無意識のうちにその人のパーソナルスペースや秩序を乱して良いと判断して、雑な扱いをするようになります。

村上 亮一

だからこそ、自分自身を丁寧に、1人の大切なVIP客のように扱う習慣が必要なのです。

  • 1人の食事であっても、お気に入りの器に料理を盛り付ける。
  • 身に付ける衣類や小物は、常に清潔で状態の良いものを選択する。
  • 自分の心と体がリラックスできる居場所を整える。

こうした自己ケアの積み重ねが、脳に対して「私は価値ある存在だ」という強力な認識を植え付け、他者からの不当な搾取を跳ね返すバリア(自尊心)となり、結果として運気を向上させるのです。

「面白そうか?」で決める|ドーパミンを活性化させる好奇心

人生における重大な選択を迫られたとき、私たちはどうしても「どちらが正しいか」「どちらが得か」という”損得勘定や社会的な正当性”などを基準に考えてしまいがちです。

しかし、このような義務感や打算による選択は、脳のパフォーマンスを著しく低下させます。

村上 亮一

そもそも、運のいい人が選択の基準にしているのは、正しさや損得ではなく、「それが自分にとって面白そうかどうか」という純粋な好奇心(直感)です。

ところで、脳科学において、好奇心が刺激され、心がワクワクしている状態では、中脳辺縁系から「やる気物質」であるドーパミンが大量に分泌されます。

そして、ドーパミンは、脳の報酬系(快感を生み出す神経ネットワーク)を活性化させ、以下のような効果をもたらします。

  • 認知能力 / 記憶力 / 集中力の一時的な向上。
  • 困難な課題に対する挑戦意欲(モチベーション)の維持。
  • ストレス耐性の強化と、それに伴う自己免疫力の向上。

結果として、自分の選択した道で高いパフォーマンスを発揮できるようになり、成功する確率、すなわち「運の良さ」が物理的に高まるのです。

逆に、社会的な常識や他人の「ものさし」で選んだ道は、少しの障害でも挫折しやすく、失敗したときに「誰かのせい(運の悪さ)」にしがちです。

しかし、自分の「面白そう」という基準で選んだ道であれば、たとえ困難が生じても、脳はゲームを攻略するような感覚で、楽しみながら進み続けることができます。

村上 亮一

したがって、「直感的に惹かれる方向へ進むこと」こそが、脳の機能をフルパワーで活用しながら幸運を引き寄せる、シンプルな生き方なのです。

「自分は運がいい」という思い込みの力|根拠なき自信が行動を変える

運がいい人になるための簡単、かつ強力な秘訣は、根拠がなくても「自分は運がいい人間だ」と決め込んでしまうことです。

ちなみに、これは「たわ言やスピリチュアルな自己暗示の類い」ではありません。

村上 亮一

人間の認知システムが持つ「自己成就的予言(思い込みが現実の行動を変え、結果を一致させる現象)」のメカニズムに基づいた、科学的なアプローチなのです。

例えば、「自分は運がいい」と思っている人と、「自分は運が悪い」と思っている人が、同じ「失敗(例えば、大切な商談が破談になるなど)」を経験したとき、両者の脳内では全く異なる原因分析が行われます。

  • 「自分は運がいい」と思っている人の解釈(内部帰属):

  「私は運がいいはずなのに失敗した。ということは、今回のプレゼン資料の構成や、事前のヒアリング(準備不足)に問題があったはずだ。その辺りを改善すれば、次は成功するだろう」

  • 「自分は運が悪い」と思っている人の解釈(外部帰属):

  「私は昔から運が悪いから、努力してもどうせ無駄だ。今回の失敗も、運が悪い証拠。もう二度とこんな挑戦はしないでおこう」

この二つの思考パターンの違いに注目してください。

運がいいと思い込んでいる人は、失敗の原因を「自分の行動や準備の質(いわば、コントロール可能な要因)」に求めます。

そのため、次はどのように改善すべきかという具体的な対策を練ることができ、行動の精度が上がっていきます。

一方で、運が悪いと思い込んでいる人は、原因を「運というコントロール不可能な外部要因」に押し付けてしまうため、学習の機会が失われ、成長が止まってしまうのです。

村上 亮一

このわずかな解釈の差が、数ヶ月 / 数年と積み重なることで、能力の差、そして人生の客観的な結果の差(つまるところ、運の格差)として決定的に現れることになります。

言霊の科学的裏付け|声に出すことで脳(海馬)に定着させる方法

「私は本当に運がいい」「ツイている」と口に出して言う習慣は、記憶と言語を司る脳のシステムに直接アプローチする合理的な方法です。

さて、私たちの脳の奥深くには、情報の重要性をふるい分けて、記憶を一時的に保管する「海馬」という器官があります。

この海馬は、単に心の中で「自分は運がいい」と考えるだけでは、その情報を”すぐに忘れてもよい一時的なデータ”として処理してしまいます。

しかし、その言葉を実際に「声に出して発音する」と、脳への入力シグナルが劇的に変化するのです。

村上 亮一

なぜなら、声を出すという行為には、以下のような多角的な感覚器官の刺激を伴うからです。

  • 発声するための、声帯や口周りの筋肉の運動(体性感覚)。
  • 自分の出した声を耳で聴く(聴覚)。
  • 文字としてノートなどに書き出せば、その視覚情報(視覚)。

このように、動員される感覚器官が多ければ多いほど、海馬はその情報を「生存に必要な、重要度の高い情報」であると認識し、長期記憶として脳の神経回路に定着させようとするのです。

そして、脳のなかに「自分は運がいい」という確固たるセルフイメージ(自動思考)が定着すると、脳のフィルターシステムである「上行性網様体賦活系(RAS)」の働きが変化します。

RASは、毎秒ごとに目や耳から入ってくる膨大な情報の中から、「自分にとって重要度の高い情報だけを選び、意識へと上げる役割」を担っています。

村上 亮一

したがって、「自分は運がいい」と認識している脳は、日常生活の中に転がっている「偶然のチャンス / 有益な出会い / 解決のヒント」などを、RASが勝手に検出して光らせる状態(情報のアンテナが立った状態)になるのです。

逆に、「自分は運が悪い」と思っている脳は、トラブルや嫌な出来事ばかりを優先して意識に上げてしまうため、周囲にあるはずのチャンスがすべて背景として見えなくなってしまいます。

なお、この”脳のフィルターの書き換え(神経回路の再構築)”を行うためには、最低でも「3週間」の意識的な反復が必要であり、体細胞レベルでの入れ替わりを実感するには「3ヶ月」の継続が必要であるとされています。

よって、(長期的な姿勢で)毎日、朝起きた瞬間や鏡を見たときに「今日も運がいい」と声に出すことは、自分の脳を「幸運探知モード」へアップデートするために有効な習慣なのです。

パフォーマンスを高めるプラスの自己イメージ|メンタルローテーションタスクの実験

プラスの自己イメージが、人間の物理的なパフォーマンスを瞬時に向上させることは、心理学の実験によって証明されています。

村上 亮一

その代表例が、イギリスの大学で行われた「メンタルローテーションタスク(図形の精神的回転テスト)」を用いた実験です。

このタスクは、複雑な立体図形を頭の中で回転させて、別の角度から見た図形と一致するかどうかを判定するもので、空間認知能力を測定するために広く使われています。

そして、一般的に、この手の空間認知テストは、統計的に”男性の方が正答率が高い傾向にある”とされています。

しかしながら、実験では、女子学生の被験者をランダムに二つのグループに分け、テストの直前に異なる質問を行いました。

  • グループA(マイナスの自己イメージを想起させる質問):

  テストの記入欄に「性別」を記載させました。これにより、彼女たちは無意識のうちに「女性は空間認知能力が劣る」という、社会的な偏見やマイナスのイメージを頭の中に喚起します。

  • グループB(プラスの自己イメージを想起させる質問):

  テストの前に「あなたが在籍している大学(アメリカの超難関名門校)」についての質問を行い、自分がエリートであるという誇りやプラスのアイデンティティを想起します。

すると、驚くべき実験結果が出たのです。

なんと、グループAの女子学生たちの正答率は、男子学生の平均値に対してわずか64%にとどまったのに対し、グループBの女子学生たちの正答率は、男子学生の平均に対して86%にまで跳ね上がったのです。

つまり、被験者たちの元々の能力値は同じであるにもかかわらず、直前に「どのような自己イメージを持たされたか」によって、テストのパフォーマンス(結果)が大きく左右されたのです。

この事実が示すのは、私たちが「自分は運がいい(=私はできる人間だ)」というプラスのイメージを持って事にあたるか、それとも「自分はどうせダメだ」というセルフハンディキャップを持って臨むかによって、発揮される実力が”物理的に変化する”ということです。

村上 亮一

したがって、何か新しい挑戦をする際、根拠のない自信を持って「私なら大丈夫」と思い込むことは、本番での脳のパフォーマンスを限界まで引き出すための、合理的な方法だと言えるでしょう。

行動パターンと生存戦略|ゲームから降りない粘り強さ

運がいい人とそうでない人の行動パターンを観察すると、ある決定的な違いに行き当たります。

それは、運がいい人には「ゲームから降りない(諦めない)」という圧倒的な粘り強さ(レジリエンス)があるという点です。

言わずもがな、どれほど能力が高くても、途中でゲームを降りてしまえば、そこで運の確率はゼロになります。

逆に、結果が出るまで試行回数を増やし続ければ、数学的な確率の偏りはいつかプラスに転じる瞬間が訪れるのです。

村上 亮一

この生き方を体現しているのが、世界的なベストセラー児童文学『ハリー・ポッター』の著者、J・K・ローリング氏の成功譚でしょう。

彼女は小説を書く以前、重度のうつ病を患い、シングルマザーとして生活保護を受けながら極貧の生活を送っていました。

そのような絶望的な状況下で書き上げた小説の原稿を、彼女は出版社へ持ち込みましたが、なんと12社もの出版社から拒絶(不採用の連絡)を突きつけられたのです。

普通の人間であれば、3〜5社に断られた時点で「自分には才能がない(運が悪い)」と判断し、”作家になるというゲーム”から降りてしまったことでしょう。

しかし、彼女は「小説家になる」というゲームを降りませんでした。

13社目の小さな出版社が、その価値を見出すまで、粘り強くアプローチという試行回数を重ね続けたのです。

その結果として、彼女は世界で成功した作家の一人となり、天文学的なレベルの富と名声(幸運)を手に入れました。

このように、運を掴むということは、ギャンブルのように”一度のチャンスにすべてを賭けること”ではありません。

村上 亮一

「自分は運がいいはずだ」という思い込みを燃料にして、球が当たるまでバットを振り続ける粘り強さそのものが、運の正体なのです。

また、日常のなかで脳の「新奇探索性(新しいものや、未知の環境へ好奇心を持つ性質)」を刺激することも、運の試行回数を増やす習慣になります。

  • 毎日違う通勤ルートを通ってみる。
  • コンビニで見たことのない新商品をあえて試す。
  • 普段話さないタイプの同僚に声をかけてみる。

このような些細な行動は、脳の神経伝達物質であるノルアドレナリンを分泌させ、脳に”適度な緊張感とストレス(リスク)”を与えます。

そもそも脳は、平穏無事で退屈な環境にいるときよりも、適度なストレスや変化がかかっているときの方が、パフォーマンスを最大化するようにできています。

だからこそ、現状維持というぬるま湯から一歩踏み出し、あえて変化を選ぶフットワークの軽さが、新たな偶然の出会い(セレンディピティ)を引き寄せるキッカケになるのです。

他人との共生と利他行動|配慮範囲が運を呼び寄せる

人間は本質的に、集団を形成して生存確率を上げてきた「社会的動物」です。

そのため、私たちの脳は、他者と協力し、互いの生存を助け合う(共生を目指す)ときに、高いパフォーマンスを発揮するように設計されています。

村上 亮一

それゆえ、運がいい人というのは、単に自分個人の利益だけを追求するのではなく、”他者に対する配慮の範囲が広い”という特徴を持っています。

具体的な配慮範囲とは、自分が価値を見出し、守るべきだと考える「心理的距離」と「時間軸」の広さのことです。

  • 運の悪い人:配慮範囲が「自分自身」かつ「今この瞬間(短期的な利益)」に限定されている。
  • 運のいい人:配慮範囲が「家族 / 友人 / 社会全体」、さらには「未来の世代(長期的な時間軸)」まで広がっている。

短期的に自分一人だけが勝つための「最適(ベスト)な戦略」は、短時間で見れば効率が良いように見えます。

しかし、周囲から反感を買い、敵を作りやすいため、環境の変化が起きたときに誰からも助けてもらえず、長期的な生存確率(運)は著しく低下するのです。

一方で、周囲と協力し、全体のバランスを取りながら生き残る「好適(ベター)な戦略」をとる人は、他者との間に「信頼のセーフティネット」が構築されます。

不運が起きたとき、誰かがその窮地を救ってくれたり、新しいビジネスのチャンス(情報)を運んできてくれたりするのは、この信頼ネットワークの強さによるものです。

村上 亮一

このように、運とは、空から降ってくるものではなく、「人」が運んでくる性質を持っています。

したがって、他者の幸せを考え、配慮のネットワークを広げていくことは、巡り巡って自分自身の生存確率(運)を高めるための賢明な処世術であると共に、自らの利益を確保する”利己的な生き方”であるとも言えるでしょう。

利他行動による脳の報酬と「ありがとう」の謙虚さ

他人のために行動(利他行動)することは、脳科学の視点から見ても、自己の脳に快感を与えるポジティブな行為です。

脳科学の実験において、被験者が困っている人を助けたり、寄付をしたりする利他行動を行っている際、脳の「線条体」や「側坐核」といった”報酬系の部位”が活性化していることが確認されています。

ちなみに、これらの部位は、現金(物質的な報酬)を受け取ったときや、美味しいものを食べたときに反応する部位と同じ場所です。

村上 亮一

つまり、他人に親切にすることは、脳内においては「自分がプレゼントを受け取っている状態」と同義であり、快感物質(ドーパミンや内因性オピオイドなど)が分泌される”幸福な体験”なのです。

加えて、この脳内報酬は、誰かに褒められたり、見返りを得たりしなくても、脳の内側前頭前野が「自分は良い行動をした」と自己評価(自己承認)するだけでも発生します。

他方で、他人のために行動したとき、多くの人は「助けてあげたのだから、感謝されて当然だ」という傲慢な態度を取ってしまいがちです。

しかし、運のいい人は、誰かを助けたときに、むしろ相手に対して感謝を伝えます。

なぜなら、他者を助けるチャンス(脳に快感物質を分泌させ、自尊心を高める機会)を与えてくれたのは、その困っている相手に他ならないからです。

「役に立てる機会を与えてくれて、ありがとう」

このような高い謙虚さを持つことで、相手との間に深い好意や信頼が生まれ、その関係性が将来的に新たな幸運を運んでくる契機になります。

また、競い合うライバルがいた場合、その相手の失敗を願うのではなく、相手の成長や成功を祈ることも、脳のパフォーマンスを高める効果があります。

なぜなら、脳は、誰かを蹴落とそうとする敵対的な状態(ストレス過多な状態)よりも、互いに高め合う関係性にあるときの方が、前向きな創造力を発揮できるように設計されているからです。

村上 亮一

このように、他者を肯定し、共生を求める姿勢が、脳を最高のパフォーマンスで動かしつつ、運を育む環境を作ることに繋がるのです。

祈りの科学と脳内物質|ポジティブな祈りとネガティブな呪い

「祈る」という行為は、科学的に見ても、脳内の神経伝達物質の分泌をコントロールして心身を整える、強力な”セルフケア技術”です。

それゆえ、特定の宗教を信仰しているかどうかにかかわらず、神社仏閣 / ご先祖様 / 大自然など、自分を超えた大いなる存在に対して「感謝や願い」を捧げることは、私たちの脳の機能を劇的に変化させます。

村上 亮一

例えば、ポジティブな祈り、すなわち「周囲の人の幸福 / 世界の平和 / 自分の夢の実現」などを思い描くとき、脳内では以下のような「幸福・回復系物質」が同時に分泌されます。

  • セロトニン:脳の過剰な興奮を鎮め、メンタルの安定と安心感をもたらす。
  • オキシトシン:他者との絆や信頼関係を深め、不安感を軽減させて、記憶力を向上させる。
  • ドーパミン:目標へのモチベーションを高め、行動力を引き出す。
  • ベータエンドルフィン(脳内麻薬):強烈な多幸感をもたらすほか、心身のストレスを解消し、脳の免疫力を高める。

特に、ベータエンドルフィンには、脳細胞を活性化させて記憶力や集中力を向上させるだけではなく、自律神経を整え、体を健康な状態へと導く”薬理作用”があります。

村上 亮一

したがって、より多くの人の幸せを祈るほど、脳の活性効果は増幅されるため、祈る人の能力そのものが底上げされて、結果として運が良くなっていくという科学的な連鎖が起きるのです。

一方で、ネガティブな祈り、すなわち「他人への呪い / 恨み / 嫉妬」などといった”攻撃的な思考”が習慣化していると、脳内は全く逆の有害な化学物質で満たされることになります。

加えて、脳は”主語を理解するのが苦手な性質”を持っているため、他者を呪う言葉を口にしたり、心の中で強く願ったりしたとき、脳はその攻撃対象が「自分自身」であると誤解して処理してしまいます。

結果として、脳内には強力なストレスホルモンである「コルチゾール」が大量に分泌されるのです。

村上 亮一

なお、コルチゾールが脳内で長期的に溢れた状態になると、以下のような甚大なダメージが引き起こされます。

  • 脳の記憶の司令塔である「海馬」の神経細胞を直接的に破壊し、萎縮させる。
  • 自律神経を乱し、不眠 / 高血圧 / 免疫機能などの低下を招く。
  • 判断力を鈍らせ、イライラを増加させることで、周囲の人間関係を自ら破壊する。

このように、他人を恨むという行為は、まるで「自分が毒を飲みながら、相手が死ぬのを願う」ような愚行に他なりません。

したがって、自らを不運や病の底へ引きずり下ろさないためにも、祈りの方向性を常にポジティブな領域へ固定しておくことが、脳科学における護身術なのです。

運のいい脳を作る習慣|日常で実践する科学的アプローチ

運のいい脳を作り上げるためには、日々の生活習慣(ルーティン)を、脳科学的な観点から整えていく必要があります。

さて、先述のとおり、新しい神経回路がしっかりと定着するには、まず「3週間」、それが体全体の調子や現実の変化として現れるには「3ヶ月」の継続的なアプローチが必要です。

村上 亮一

そのための第一歩は、「早寝早起き」と「朝の光を浴びること」。

朝、目から太陽の光を取り入れると、脳の縫線核(ほうせんかく)という場所から、心を安定させるセロトニンが分泌され始めます。

そして、朝に分泌されたセロトニンは、光を浴びてから約15時間が経過すると、夜間に睡眠を促す「メラトニン」というホルモンへ変換されます。

このメラトニンの働きによって質の高い睡眠がもたらされ、睡眠中に”脳の疲労物質”が洗い流されて、記憶が整理整頓されるのです。

村上 亮一

この「正しい24時間のサイクル」が回っているとき、私たちの心身は最も安定した状態になり、周囲のチャンス(運)を逃さずキャッチする集中力が生まれます。

また、セロトニンを効率よく脳内で合成するために、食事の栄養素にも気を配る必要があります。

そもそも、セロトニンの直接的な原材料となる必須アミノ酸「トリプトファン」は、体内で作り出すことができないため、食事から摂取するしかありません。

そのほか、トリプトファンからセロトニンを合成するプロセスをサポートする「ビタミンB6」を同時に摂取することが効果的です。

村上 亮一

例えば、以下の食材を組み合わせた食生活が、運のいい脳を作るための強力な栄養的基盤になります。

  • トリプトファンを多く含む食材:赤身の魚(マグロ / カツオ)、赤身の肉、卵、乳製品、大豆製品(豆腐 / 納豆)。
  • ビタミンB6を多く含む食材:にんにく、とうがらし、ごま、バナナ、鶏胸肉。

こうした栄養バランスの整った食事を丁寧に摂ることは、自分自身をVIP扱いすることにも繋がり、脳の機能を物理的に向上させます。

言わずもがな、どれほど幸運な出会いやチャンス(セレンディピティ)が目の前に訪れたとしても、それを掴み取るための「実力」がなければ、そのチャンスはあっという間に手元からこぼれ落ちて、不運へと変わってしまうでしょう。

村上 亮一

ちなみに、ここで言う実力とは、チャンスが来たときに一瞬で飛びつけるための「準備(実力をつける努力)」のことです。

常に目的意識のアンテナを張り、努力を重ね続けることこそが、「運を掴む握力」を高めるための前提条件になります。

さらに、この習慣化を助けるために「プラセボ効果(思い込みによって、薬効成分のない偽薬が、本物の薬のように効く現象)」を逆手に取った活用も有効です。

「この靴を履くと、いつも仕事がうまくいく」
「このペンを使うと、インスピレーションが湧いてくる」

こうした、自分だけのお守りやラッキーアイテムの効果を信じることで、脳はリラックスし、実際に本来のポテンシャル以上の実力を発揮できるようになります。

村上 亮一

“思い込み”という強力なツールを駆使して、自分の脳を「無敵の状態」へハッキング(調整)していくことも、科学がつきとめた運のいい人になるための習慣化の秘訣なのです。

音楽というアンサンブルから紐解く「運」のチューニング|ギタリストの視点からの再解釈

ここまで、中野信子氏が説く『科学がつきとめた「運のいい人」』の理論を解説してきました。

ここからは、マルチクリエイターとして、そしてギタリストとして活動してきた私の視点から、この「運」という現象を「音楽」のアナロジー(比喩)を用いて再解釈してみたいと思います。

村上 亮一

音楽を演奏する、あるいは作曲するという創作活動は、まさに脳をフル回転させて「運」というグルーヴをコントロールする作業に他なりません。

ところで、ギタリストがステージに上がる前、最初に行う重要な作業があります。

それは、「チューニング(調律)」です。

言わずもがな、どれほど高価なギターを使い、どれほど素晴らしいテクニックを持っていたとしても、弦のピッチが狂っていれば、奏でられるメロディーはただの「雑音(ノイズ)」になってしまいます。

そして、このチューニングという行為こそが、本書でいう「世界の中心に自分を据え、自分をVIP扱いする(自己一致)」というステップそのものだと、私は感じているのです。

自分自身の価値基準や心地良さという「音叉(基準となるピッチ)」を持たず、他人の評価や世間の常識という他者の音ばかりを気にして生きることは、他人のチューニングに合わせて自分のギターの弦を無理やり引っ張るようなものです。

それでは、弦を張りすぎて切ってしまうか、あるいは、不協和音を響かせて周囲を不快にさせるだけでしょう。

だからこそ、まずは「自分の内なる声」にしっかりと耳を傾けて、自分という楽器を最適なピッチへチューニングする必要があります。

村上 亮一

その「自分軸の音」がしっかりと響いているからこそ、初めて他者とのアンサンブル(調和)が可能になり、そこに「チャンス」というメロディーが流れ込んでくるのです。

他方で、音楽の世界には「即興演奏(ジャムセッション)」という、瞬時の判断や偶然の連鎖で構築されるジャンルがあります。

(もちろん、ある程度の音楽的ルール / 決めごとは必要とされるものの)ジャムセッションにおいて、次にどのコードが弾かれ、ドラムがどんなリズムを刻むかなどは、事前に詳しくは決まっていません。

そこにあるのは、完全にその場限りの「偶然(運)」の出会いだけです。

村上 亮一

そして、この偶然のなかで、素晴らしいフレーズを奏でてセッションを盛り上げられる「運のいいプレイヤー」は、どのような行動を取っているでしょうか?

彼らは、自分のソロを主張して、一人勝ちしようとするような「最適(ベスト)」な戦略は取りません。

むしろ、周囲の音をよく聴き、全体のグルーヴを支えながら、曲を心地良い方向へと導く「好適(ベター)」なアプローチ(アンサンブルの構築)を選択します。

例えば、ドラマーが叩き出した偶発的な変則リズム(不運やトラブルに見える事象など)に対して、「おっ、面白いリズムが来たな」とポジティブに捉え、自分のギターフレーズをそのリズムに寄り添わせていくのです。

これこそが、不運を幸運へ変える「運のいい人」の脳の反応そのものでしょう。

逆に、セッション中に自分のミス(失敗)に囚われ、「どうしよう、間違えてしまった……」と頭を抱えて演奏をやめてしまう人(ゲームから降りてしまうプレイヤー)は、その時点で音楽そのものを台無しにしてしまいます。

しかし、運のいいプレイヤーは、「ミスは次の新しい展開へのスパイスだ」と信じて、演奏の手(試行回数)を止めません。

村上 亮一

このように、間違えた音の次の瞬間に、それを活かすための新しいフレーズを響かせることで、ミスすらも「最初から狙っていたクリエイティブなアレンジ」へと昇華させてしまうのです。

また、当然のことながら、ギターを弾くときに、ただ指先を動かしているだけでは、心に響く音は生まれません。

「この音を人々へ、そして空間の隅々にまで届けたい」という「祈り(意思)」が乗ったとき、音の粒子はアンプを通じて空気を震わせ、聴衆の心に伝わっていきます。

つまり、祈りとは、私たちの脳のパフォーマンス(音の説得力)を限界まで引き上げるための、素晴らしいブースト(増幅)手段なのです。

自分自身という楽器を愛し、毎日の生活の中で丁寧にメンテナンスやセッティングを施し、どれほど不協和音が響く日があっても演奏を諦めないこと。

村上 亮一

そうした「運のチューニング」を欠かさない者だけが、時代の偶然やチャンスと出会い、唯一無二のオリジナルなメロディー(成功)を奏でることができるのだと、私は確信しています。

最後に

さて、ここまで『科学がつきとめた「運のいい人」』が提示する科学的な真実や、そこから紐解くクリエイターとしての生き方についてお話ししてきました。

つまるところ、運とは「空からランダムに降ってくる予測不能な雨」ではありません。

その雨をどれだけ受け止められるか、あるいは、その雨を利用して美しい花を咲かせられるかという、あなたの「受け皿の設計(マインドセットと行動習慣)」こそが、すべての答えなのです。

もし、この記事を読み終えて、「もしかしたら、私の人生も変えられるかもしれない」という気持ちが湧き上がっているのならーー

村上 亮一

その想いを、単なる一時的な「反応」として終わらせてしまうのは、あまりにももったいないことです。

そもそも、人生という長いゲームにおける大きな損失は、「知っているけれど、行動しないこと」に他なりません。

だからこそ、まずは、今日からできる具体的な行動を、自分で決めて実行してみましょう。

  • 破れたり汚れたりしている靴下や衣服を、今すぐ「廃棄」する。
  • 明日の朝、起きたらカーテンを大きく開けて日光を浴び、声に出して「私は運がいい」と3回唱えてみる。
  • 食事の際、お気に入りの食器を取り出して、自分のために丁寧におかずを盛り付ける。

どれも、それほどのお金を必要とせず、ほんの数分で実践できる小さなアクション(自分をVIP扱いする行動)ばかりです。

しかし、この小さな行動ーー「第一歩」こそが、あなたの脳の神経回路を書き換えていくための、重要なキッカケになります。

村上 亮一

さらに深く、「運の科学的なロジック」を学び、人生のガイドブックとして手元に置いておきたい方は、ぜひ中野信子氏の『科学がつきとめた「運のいい人」』の原著を実際に手に取って、じっくりと読み込んでみてください。

本書には、あなたの人生を正しくチューニングするための、より詳細かつ実践的なヒントが詰まっています。

他人が書いたスコア(楽譜)をなぞるだけの一生から抜け出し、自分だけのオリジナルな楽曲を奏でるために……。

あなたの人生の弦を、今すぐ新しいものへと張り替えて、「納得感のある自分軸の人生」を謳歌しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

以上、村上 亮一でした。

村上 亮一

ではでは、したっけね~!

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