【暇人になろう!】「静かな退職という働き方」から学ぶ|HSPに必須の納得感と防御

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【暇人になろう!】「静かな退職という働き方」から学ぶ|HSPに必須の納得感と防御

あなたは、貴重な人生の大半を仕事に捧げて、心身をすり減らしてはいませんか?

「他人からの期待に応えなければーー」
「もっと完璧にやらなければーー」

そんな強すぎる責任感から、気が付けば自分のキャパシティを超えて頑張りすぎてしまう……。

そして、休日はただただ疲弊して眠るだけ。

本当にやりたかった創作活動や、自分と向き合う時間なんて、どこにもない。

もし、そんな日々に息苦しさを感じているのならーービジネス界で話題の「静かな退職(Quiet Quitting)」という言葉が、あなたの心を軽くするキッカケになるかもしれません。

近年、特に若い世代を中心に「静かな退職」という働き方が注目されています。

これは、単に会社を辞めるわけでも、仕事をサボるわけでもありません。

その本質は、出世や昇進を目指さず、与えられた最低限の業務だけをこなすという、極めて合理的で効率的な考え方です。

生活費を稼ぐ分だけ働き、仕事以外の時間を自分の人生に使うという考え方は、「自分の人生を自分でコントロールしたい」という、ごくごく健全な欲求の現れでしょう。

私はこの「静かな退職」の概念を深く掘り下げた『静かな退職という働き方』(著者:海老原嗣生)を読み、大きな共感と学びを得ました。

これは、HSPが求めてきた「心の平穏」と「自分軸」を取り戻し、「納得した人生と作品を創造する」ための、一つの処世術になり得ると思えたのです。

また、本書を読み進めていく内に、さらに重要なことに気が付きました。

それは、現状の私が「静かな退職」に近しい状態にあるということです。

もちろん、意識して「静かな退職」に至ったわけではありません。

あれこれと試行錯誤を重ねてきた結果、自然と「静かな退職」をしていたのです。

本書を読んで、「えっ! まさか知らないうちに静かな退職をしていたの……?」と、自分でも正直驚きました。(笑)

この記事では、私の過去の苦悩とHSPとしての特性を踏まえながら、「静かな退職」が持つ真価、そしてHSPがどのようにクリエイティブな人生に活かすべきかについて、深く考察していきたいと思います。

目次

第1章:「静かな退職」は、HSPのための「魅力的な防御手段」

「静かな退職」とは、会社に在籍したまま、出世や昇進を目指すことなく、残業や休日出勤をせず、さらには面倒な社内の付き合いに加わらない働き方を指します。

人によっては、少しドライ過ぎるようにも感じるかもしれませんね。

しかし驚くべきは、米国の調査では世界の労働者の約59%、日本の正社員でも約44.5%が「静かな退職」状態にあるという事実。

もはや、これは時代の必然とも言える、世界的なブームであることを示しているのではないでしょうか。

そして、私たちHSPにとって、この働き方は単なる怠慢やサボりではなく、心身を護るための「魅力的な防御手段」だと感じたのです。

HSPは、五感が敏感で(Sensing the Subtle)、共感力が高く(Emotional Reactivity and High Empathy)、深い思考力(Depth of Processing)を持つ気質です。

些細な刺激にも気づきやすく、人混みや大きな音、強い光といった刺激に強く反応するため、非常に疲れやすいーー

だからこそ、長時間労働や、他者の感情が渦巻く飲み会などから距離を置くことは、過剰なエネルギー消耗を避けるために必須の行為です。

そして何より、私たちは、収益(お金)や評価といった機能的価値だけでは満足できず、モノゴトの本質や意義、そして心の底から湧き上がる「納得感」がない限り、生活や創作活動を継続することができません。

たとえ、心身を消耗させながら仕事に全てを捧げたとしても、昇進や収入増加といった目に見える成果と裏腹に、自分の中の「違和感」が膨らみ、喜びがすぐに失われてしまうというわけです。

これは、「自らの人生を、自分でコントロールしたい」という健全な欲求の現れ。

つまり、HSPが目指すべきゴールとは、世間的な成功ではなく、「心の平穏と自分軸を取り戻す」ことなのではないでしょうか。

第2章:日本型雇用の矛盾が招いた消耗

私自身、「静かな退職」をする前は、HSS型HSPの「刺激を求めるアクセル」を全開で踏み続け、「ブレーキ」である繊細さを無視した結果、心身を壊し、すべてをリセットするという経験を何度も繰り返してきました。

プロギタリストを目指して北海道から上京し、多い月で100曲近くを演奏。

ときには有名なアーティストと共演するなど、客観的には成果が出ていました。

それにもかかわらず、最終的に追い求めていた世界が、まるで「地獄」のように感じた経験があるのです。

これは、リアルタイム性を伴うライブ活動が、私のHSPの特性(深すぎる処理と完璧主義)とミスマッチを起こし、過剰な刺激の連続が「感覚処理の限界」を招いた結果でもあるのでしょう。

また、暗号資産取引所の社員として働いていた時期には、昇進し収入が3倍以上になっても、お金では満たされない気質ゆえに、そんな喜びは早い段階で失われました。

さらに、広がり続ける人脈や、大人数の飲み会といった外部の刺激に嫌気が差し、ストレスから暴飲暴食と体重増加という「(私自身の)定番の嫌な流れ」を辿り、限界を迎える前に、いつもリセット(人間関係リセットなど)をしてきました。

そして、コンビニ店員から証券マンまで、10回以上も転職を繰り返した根源には、常にこの「納得感の欠如」に加えて、本書で指摘されている「日本型雇用の構造的な矛盾」もあったことに気が付いたのです。

かつて大卒の約72%が管理職になれた時代は、それ相応の努力が報われました。

しかし現在では、その割合は約45%にまで低下。

「静かな退職」が示唆しているのは、終身雇用や年功序列が機能しない時代において、個人と企業の関係性は、より対等で契約的なものになるという社会構造の変化です。

給与の昇給スピードも遅く、必死に会社に全てを捧げても、将来に希望が持てないと感じるのは当然のことでしょう。

また、そもそも「会社人間」として滅私奉公する日本の働き方自体が、世界的に見れば特殊であり、さらにHSPの気質とは根本的に相容れないのかもしれません。

同調圧力から「やっている感」を演出し、昇給と評価が年次で紐づくがゆえに、無理な仕事も断れない。

このような構造が、私たちを際限のない自己犠牲へと追い込んでいくのでしょう。

さらに、成果に直結しない「ブルシット・ジョブ(無意味な仕事)」も蔓延し続けています。

ちなみに、本書で紹介されていた、日本のスナック菓子メーカーのエピソードは象徴的でした。

売上がほとんど変わらないにもかかわらず、延々と季節限定商品を開発し続ける……。

その背景にある、膨大な会議資料の作成、長文メールのやり取り、何も決まらない会議、無意味な飲み会など……。

非効率的な業務が多い日本では、皮肉にも「手を抜けば抜くほど労働生産性が上がる」という現象すら起きています。

繰り返しますが、HSPが時間をかけて追求したいのはモノゴトの「本質」です。

つまり、成果に繋がらないと分かっている作業に、エネルギーを注ぐことなど、私たちには到底できません。

  • 意味のない慣習や業務から距離を置き、自分の人生を豊かにする活動に、命とも言える貴重な時間を使いたい。
  • 全身でコミットしがちな私たちだからこそ、燃え尽き症候群やうつ病のリスクを避けるために、あえて半分くらいの力で関わりたい。

そう考えるのは、HSPにとって自然であり、心身の健康を守るために優先すべき発想なのではないでしょうか。

第3章:HSPは「戦略的暇人」を目指そう

「静かな退職」は、HSPが追求すべき「深さ」と「内省」のための、貴重なリソース(時間、体力、意欲など)を生み出します。

これは、いわば「戦略的タイパ(効率化)」

そして、それは単に怠けることではなく、意図的に「暇」を作り出すこと。

私はこれを「戦略的暇人」と呼んでいます。

なお、私たちが目指す「暇人」とは、人生を惰性で過ごすような、ネガティブな人ではありません。

それは、心身の疲労を回復させ、新しいアイデアを育むための「良質な暇」であり、エネルギーを生み出すための時間を大切にする人。

つまり、ポジティブに満ち溢れた「良質な暇人」なのです。

「暇」という概念を肯定し、適切に人生へ加えるだけで、良好なループを作り出せます。

それでは、「戦略的暇人」になるための具体的な方法について、本書の内容を踏まえながら紹介しましょう。

1. 税金をコントロールしながら「お金よりも先に自由」を掴み取る

本書でも指摘されているとおり、会社での残業は、20〜25%ほど税金が引かれるため、可能な限り避けたいところです。

それよりも、副業で副収入(本書の推奨では、時給2,500円以上の副業収入)を目指す方が、はるかに理にかなっています。

加えて、私自身、金融業界で働いている経験から資本主義の構造やルールを痛いくらいに認識しているため、お金のために貴重な時間(人生そのもの)を切り売りすることが、いかに非効率であるかを理解しています。

だからこそ、iDeCoや青色申告といった制度を最大限に活用し、税金から自分の資産を守ること。

そして、過不足なく生きていける収入を導き出し、私のように「週3〜4日、6時間勤務」といった形で、意識的に労働時間を調整することを強くオススメします。

これは、お金よりも先に「自由」という、HSPにとって最も重要な資産を確保するための考え方です。

自分のペースで深く思考したいという本質的な欲求を満たすためにも、時間の制約に縛られない生き方が重要でしょう。

また、会社からの給料という一本足打法から脱却し、自分のスキルで稼ぐ「副業」という収入源を持つことにより、会社に依存せず、自分の人生をコントロールしているという感覚が大切です。

この「コントロール感」こそが、HSPの不安を和らげることに繋がるでしょう。

私にとっては、このブログやクリエイターとしての活動などが、このような働き方に該当します。

正直、好きでやっていることなので、仕事という意識は薄いのですが、やはり自分で人生をコントロールできることに、大きな喜びを感じています。

また、わずかながらでも収入口が増えることで、自信に繋がることはもちろんのこと、収入が途絶えるリスクを分散できるため、安心しながら人生を楽しめるようになりました。

2. 組織を生き抜く「負けて勝つ」処世術を活用する

言うまでもなく「静かな退職」を実践する上で、組織のお荷物になってはいけません。

静かな退職者は、与えられた責任範囲の仕事で成果を上げ続けることが前提です。

その上で、上司の無茶ぶりや顧客の不合理な要求には応じない。

不要な責任は負わない。

そして、何かあれば、迷うことなく冷静に断る。

だからこそ、過剰な刺激や対立を避けるための処世術が重要になります。

徹底的にマナーを守る

刺激に敏感で、他者との不和を何よりも嫌うHSPにとって、居心地の悪い職場ほど辛いものはありません。

だからこそ、基本的なマナーが重要になります。

遅刻をせず、挨拶を欠かさず、言葉遣いに気をつけ、任された仕事は責任を持ってやり遂げる。

「あの人って、目立つような人ではないけれど、信頼できる人だよね」といった評価を得ること。

それは、刺激を避け、平穏を好むあなたにとって、最も得意な戦い方のはずです。

無理に目立つ必要はない。

ただ、礼儀正しく、誠実であること。

それだけで、私たちは自分にとって居心地の良い環境を守れるのです。

私自身もマナーを徹底して守るよう、常に意識しています。

とはいえ、繊細な気質のおかげで、その場の空気や他者の感情が「ありありと読める」ため、どんなことに期待されているのか、そして、何をすべきなのかが余裕で判断できます。

だからこそ、HSPにとっては、そこまで身構えるようなことではないのかもしれません。

非HSPから見れば、HSPのマナーの良さは「異常なレベル」であることが多いですからね。(笑)

むしろ、少しワガママになるくらいが、丁度良いのかもしれません。

対立を避けて「負けて勝つ」

不用意に反論せず、「負けて勝つ」という逆転の発想を持つ。

相手のプライドを満たすために一歩引くことで、無駄なストレスから解放され、結果的に「心の平穏」という貴重なリソースを得られます。

いわば「相手を立たす」ということですが、これもHSPにとっては“お手のもの”。

その場の空気や相手の感情を読むことに長けているからこそ、どうすれば相手に気持ちよく勝ってもらえるかがわかるでしょう。

つまり、「負けて勝つ」というマインドを意識するだけで、そこまで苦労することなく実践できるというわけです。

第4章:20代の貴重なエネルギーは、思い切って使う

「静かな退職」は、長期的に健康で働き続けられるメリットをもたらすものの、20代などの若いうちにセーブしたり、惰性で働くことは、自分の可能性を潰しかねません。

本書では若者へ、「静かな退職に甘えすぎないこと」という警告も発しています。

これには私も同感です。

20代は、人生で最もエネルギーに溢れ、失敗が許される貴重な時間です。

さらに、エネルギーそのものが、唯一無二の強力なアドバンテージになります。

そのような特別な時期に、恐る恐るセーブしながら、惰性で静かに働くのは、あまりにもったいない。

自分が何に熱中できるのかを、傷つきながらでも、必死に探すべきでしょう。

私自身も、劣悪な環境で働いた経験や、自分の限界を超えて鬱のような状態で苦しみ、疲弊した過去があります。

しかし、その試行錯誤の経験こそが、今の自分を形成していると強く実感しています。

つまり、30代以降のあなたを支える「静かな退職」の、本当の基盤になるというわけです。

他方で、HSPにとって最も危険なのは、外部の刺激でも、長時間の労働でもなく「迷い」です。

迷いが生まれると、深い思考力を持つHSPは、負のループに陥りやすくなります。

私自身、個人で稼ごうと挑戦しては成果が出ず、時間の経過に焦りながら「納得できない日々」を過ごしました。

しかし、その絶望の最中、私は数年かけて、「やりたいこと・得意なこと・価値観」などを徹底的に深掘りし、自分自身と徹底的に向き合ったのです。

その結果、心の底から溢れる意欲と共に、納得しながら充実した日々を過ごせるようになりました。

HSPは、自分自身と向き合うことは決して苦にならず、どちらかと言えば楽しく感じられる気質を持っています。

内省を通じて、私は自分の特性と矛盾の正体である「HSS型HSP」という、人生において重要となるキーワードを見つけました。

その瞬間、「カチッ」と音が聴こえそうなほど、自分が求めていた絵柄のパズルが完成し、今まで感じたことのない安心感や納得感が、心の底から沸々と湧き上がったのです。

生きづらさを解消するためには、まず自分の気質を受け入れ、そして「価値観の言語化」によって自分軸を整える必要があります。

「静かな退職」で得られた「良質な暇」とは、この自己理解と内省にこそ、注ぎ込まれるべきなのです。

結論:HSPこそ暇人になり、納得感を追求しよう

海老原嗣生氏の『静かな退職という働き方』は、単に仕事から手を引くための消極的な逃げ道を提示する本ではありませんでした。

それは、自分の人生のハンドルを自分で握り直し、限られたエネルギーと時間を、何に投資するかを自分で決めるための方法を教えてくれる一冊です。

本書には、HSPが心穏やかに、そして自分らしく輝くための、快適な働き方のヒントが数多く記されていました。

働き方に悩んでいる方は、ぜひ一度、手に取ってみることをオススメします。

「静かな退職」とは、決して諦めではない。

「静かな退職」は、社会の大きな変化に対応するための働き方であり、私たちHSPにとっては、過剰な刺激や消耗から自分自身を守るための「魅力的な防御」でもあります。

この働き方で得られた時間と精神的な余白を、徹底的に自己理解と創作活動に注ぎ込むこと。

そして、お金や評価といった機能的価値ではなく、自分自身の感情を揺さぶるほどの「納得感」を追求することこそ、HSPにとって重要なモノゴトなのです。

なお、私の考える「エンターテイメント」とは、「創ること、楽しむこと、学ぶこと」です。

これらを夢中で取り組み、感情を揺さぶることこそが、人生の贅沢であり、極上のエンタメだと考えています。

「静かな退職」によって外部からの刺激や拘束を減らし、そこから得られたエネルギーを、創作活動やエンタメに活用するーー

これこそが、HSS型HSPの矛盾を解消し、才能を最大限に活かす唯一無二の生き方だと考えています。

良質な暇が、多角的な視点や独創的なアイデアの源泉となり、焦ることなく、そして妥協することなく、納得できるクオリティの創作を可能にするのです。

だからこそ、胸を張って自分自身のために時間を使い、堂々と「暇人」になり、HSPという才能を最大限に活かす人生を謳歌していきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

以上、村上 亮一でした。

ではでは、したっけね~!

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