エレキギターの醍醐味である「チョーキング」と「ビブラート」。
その両方の奏法を駆使することで、あたかもギターが「泣いているかのように」演奏できます。
そんな演奏のことを人々は「泣きのギター」と表現しました。
「泣きのギター」については明確な定義がなく、さまざまな解釈があります。
しかし、概ね「チョーキング」と「ビブラート」が上手なギタリストの演奏は泣いていることが多いものです。
今回はそんな「泣きのギター」において、個人的に影響を受けたギタリストを3名ご紹介します!
本当はもっとたくさん紹介したいのですが、記事が長くなってしまうため、泣く泣く厳選しました…
そう、泣きのギターだけにね!
…。
……。
では、早速いきましょう!
松本 孝弘
まずは、もはや説明不要の日本を代表するギタリスト、B’zの松本 孝弘さん。
私がもっとも影響を受けているギタリストです。
名演がありすぎて紹介しきれないのですが、ここでは松本さんの魅力が詰まった動画にて「泣きのギター」を感じていただきたいと思います。
迫力あるバッキングや滑らかな速弾きの中、随所に放たれるチョーキングビブラートから「泣き」を感じます。
場面に適したチョーキングの速度・ビブラートの強弱を本能的に察知し、天才的なセンスで取り入れることで、完全にギターの音色をコントロールしています。
その他、歌えるほどキャッチーなメロディー・独自の間・適切な音価(音の長さ)・バッキング時でもコードを揺らし表情を付けるなど、魅力が満載です。
特に注目いただきたい箇所は「calling」。
徐々に速度を変えながら、名残惜しむようにビブラートを掛けた「泣きのギター」がたまりません。
最後のキメのチョーキングビブラートに、松本さんの泣きが凝縮されている気がするのです。
ジェフ・ベック
2人目はこちらも説明不要のギタリスト、ジェフ・ベック。
これまた名演がありすぎて紹介しきれないのですが、ここでは代表曲のひとつである「Cause We’ve Ended as Lovers」(邦題:哀しみの恋人達)をご紹介します。
ボリューム奏法・アーム奏法・指弾きなど、さまざまな奏法を高次元で取り入れることで、極限までギターを泣かせています。
演奏の強弱・スピード・リズム・異次元のフレーズ(音選び)など、挙げればキリがないほどの比類ない魅力が満載です。
これぞ誰も真似できない、唯一無二のギタリストの「泣きのギター」でしょう。
なお、実際に私は来日公演にも足を運び、生で演奏を聴きましたが、どんな音源や映像よりも忖度抜きに今まで一番感動したのを覚えています。
ちなみに、異次元すぎるあまり、初心者ほど簡単に聴こえてしまう楽曲ですが、実際にコピーするとチョーキングのあまりの速さに圧倒されると思います。
チョーキングの良きトレーニングにもなりますので、ぜひコピーしてみて下さい。
イングヴェイ・マルムスティーン
最後は意外なギタリストかもしれません。
王者・速弾きの帝王・暴君・破天荒、あらゆる異名を併せ持つギタリスト、イングヴェイ・マルムスティーン。
私自身、速弾きはもちろんのこと、ギターを泣かせる上でも彼から相当な影響を受けています。
あまりにも高速すぎる演奏がフューチャーされがちですが、冷静に聴くと圧倒的なチョーキングビブラートの表現力の高さに驚かされます。
天才すぎるゆえの迷言も有名ですが、それについては別の機会に。笑
彼もまた名演がありすぎて紹介しきれないのですが、ここでは代表曲のひとつである「Far Beyond The Sun」をご紹介します。
圧倒的な速度で展開されるフレーズの節々に、感情豊かで、時には叫びにも似た泣きのギターを聴かせてくれます。
加えて、場面に応じた激しいビブラートから優しいビブラートまで柔軟に使い分けて、楽曲に緊張と緩和を与えています。
正直なところ、速弾きだけの一辺倒であれば、ここまで心撃たれて影響されることはありませんでした。
ヘヴィメタルミュージシャンでギタリストの「アレキシ・ライホ」も語っていたとおり、イングヴェイの速弾きには「感情」があるため、決して一辺倒な速弾きではないのです。
その時その瞬間の感情を、嘘偽りなく全力で表現できる、比類ないカリスマ性を持ったギタリストでしょう。
まとめ
エレキギターの醍醐味である「チョーキング」と「ビブラート」は、ギターを「泣かせる」うえで欠かせない要素です。
そして「泣きのギター」こそ、エレキギターの醍醐味とも言えます。
今回は「泣きのギター」において、私が影響を受けたギタリストを厳選して3名ご紹介しました。
機会があれば、今後もフェイバリット泣きギタリストを紹介します。
以上、サルルーンでした!
ではでは、したっけね~!
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